おにぎりやポーポー(沖縄版クレープ)の具に欠かせないアンダンスーは、豚三昧肉と味噌、砂糖、みりん、酒を弱火でじっくりと練りあげて作った油みそのことで、沖縄の常備食のひとつ。豚三枚肉以外にも赤身肉やまぐろを使用するなど、材料や作り方は各家庭によって異なる。
方言ではパパヤー。県外では南国フルーツのイメージが強いパパイヤも沖縄では熟する前に収穫し、青いままおかずとして食する野菜のひとつ。パパイヤを使った料理は、イリチー(炒め煮)やンブシー(味噌煮)、お汁、漬けもの、サラダなど。乾燥したパパイヤはお土産に重宝しそう。
新鮮な魚をマース(塩)で煮た料理。魚の旨みがダイレクトに伝わってくる一品で、ポピュラーなのはエーグヮー(アイゴ)のマース煮。
旧暦の6月1日前後(旧暦の5月、7月の1日前後にもあり)、スク(アイゴの稚魚)が群れをなして、沖縄の海に寄ってくると県内はちょっとしたスク・モードへとスイッチ・オン。スクを求めてウミンチュ(漁師)らはスク漁へ出かける。
生食用として市販されている新鮮なスクは、刺身や油で揚げていただくスタイルがポピュラーなのでは。スクガラス(スクの塩辛)とはひと味違った、この季節ならではの楽しみ方もいいハズ。
マンゴーは、沖縄県産フルーツの代表格のひとつ。魅惑の香りに誘われ、その濃厚な甘さを味わえば、誰でもマンゴーのトリコになることマチガイナシ。個人的にオススメなのが地元の市場やスーパーなどに出回る小さめのタイプ。見た目は!?なんだけれど、とってもお財布にやさしくて味もバッチリだよ。
お菓子やお酒などにも使われるほど人気が高く、かつてあの楊貴妃が好んで食したといわれている果物、ライチ(レイシ)。外国産が一般的ではあるが今のこの時期、沖縄県内の市場などで県産生ライチが市販されている。限られた期間だけにしか出回らない超レア・アイテム。その貴重さから見かけた時はぜひゲットされることをオススメしたい。
月桃に含まれている成分が体によさげらしく、いまではひっぱりだこのショウガ科の植物。方言でサンニン。
月桃を使ったお茶、アイスクリーム、そばなどが登場し、さらに化粧水や石鹸といったコスメ・アイテムも市販されている。
昔の沖縄では旧暦の5月5日、子どもの健康や成長を願って各家庭で作られていたというあまがし。押し麦、緑豆(または小豆)、黒糖で作ったその味は素朴で爽やかな甘さ。邪気を払うと言われている菖蒲の葉をスプーンがわりとして食べていたのだとか。
旧暦の5月5日にあまがしを食べて、オキナワンちっくな子どもの日を過ごしてみてはいかがでしょうか!?
ぐるくんとは、フエダイ科タカサゴ属の魚の総称で沖縄の方言名です。沖縄県の県魚にも指定されている沖縄を代表する魚で、1年中獲れることから家庭料理や居酒屋のメニューにも多く見られる、沖縄でポピュラーな魚です。白身の淡泊な味で「ぐるくんの唐揚げ」が有名ですが、沖縄ではお刺身でも食べることができます。
熱帯性で沖縄からインド洋にかけて分布しているぐるくん。体長は約25cm前後で、体側の黄色い線や尾ひれの赤い縁取りが特徴的です。海の中を自由に泳ぐ姿は透き通るような青色で、水上げられた直後にみるみるうちに変色して、写真のような赤色っぽくなってしまいます。海の中では見ることのできないその青色は、なんとも言えない美しさだそうです。
沖縄の菓子として代表的なのがこの「サーターアンダギー」。もとは中国の御菓子で、水を一切使わずに、小麦粉/砂糖/卵で生地を作り、直径3-4cmのボール状に丸めて、低めの温度でじっくり揚げたものです。サーターアンダギーの「サーター」は砂糖、「アンダギー」は揚げ物という意味で、沖縄風ドーナッツとして親しまれています。
またNHKの朝の連続ドラマ小説「ちゅらさん」で何度か登場した沖縄の菓子であり、最近ではかぼちゃ、うっちん(うこん)、黒糖、紅芋など様々な種類があります。
地域によっては「すたぱんびん」や「さたぱんびん」などと呼ばれることもあり、「かぼちゃのてんぷら」や「砂糖てんぷら」と言われることもあります。
沖縄豆腐ようは、米麹/紅麹/泡盛を使って発酵させ、2ヶ月から1年程度熟成させたお豆腐。中国の腐乳(ふーるう)に製法が似ており、中国から伝えられたといわれています。
チーズのように濃厚で主に酒の肴として食されています。こくのある深い味わいは東洋のチーズとも言われており、沖縄の特産品の1つとなっております。
ちんすこうは沖縄の伝統菓子でラード/砂糖/小麦粉(薄力粉)をこね合わせて焼き上げた沖縄の菓子です。
由来は15世紀ごろ、当時の琉球王朝は日中両属だったために、 琉球の国王が交代するたびに中国皇帝から国王として承認を受けるための冊封使が来たそうです。冊封使には色々な専門家が同行していて、菓子職人もいたために中国菓子の製法が伝えられたと言われています。 又、琉球は日本とも交流があったため、 日本菓子の製法も持ち帰り、独自の菓子を作り上げました。
その当時のちんすこうは、今のものとは全く異なるもので、ベースとなったのは祝事用の中国風蒸しカステラ(チールンコウ)といわれています。 卵をたっぷり使い米の粉を蒸して砂糖とラードを加え、型に詰めて蒸し上げ作られていたそうです。 琉球王朝時代には、ちんすこうのこのスタイルを崩すことはありませんでした。
そして現在のようなちんすこうになったのは、明治末期にそれまで蒸していたちんすこうを試しにレンガ釜で焼いてみたのが始まりだと言われています。
ちなみに現在はプレーンなもの以外に、紅芋風味のもの、チョココーティングのものなど様々な種類のちんすこうが沖縄にはあります。
沖縄の野菜といえばゴーヤー。別名ニガウリ(苦瓜)といい、正式名称をツルレイシというウリ科の植物です。
ゴーヤーにはビタミンCが豊富で、加熱してもビタミンが減少しないのが特徴。カロチンも多く、ビタミンCと協働して動脈硬化を予防する働きがあるとされ、生活習慣病予防にはおすすめの野菜。
その他にも糖分を分解してエネルギーに変えるビタミンB1や食物繊維なども多く、鉄分やカリウム、リン、カルシウムなどのミネラルも多く含まれている。なかでも塩分過多に効果があるカリウムの含有量が多く、生活習慣病を気にする現代人にとって非常に有効な食品と言えるでしょう。
ゴーヤーは現代人に不足しがちな栄養素が豊富に含まれているため、健康食品としてもとしても人気が高い食べ物です。